商社マンって聞くとどんなイメージがありますか?
営業が大変そう。
残業が多そう。
稼いでそう。
モテそう。
昔であればブラック職種の筆頭候補に名前のあがることの多かった商社マン。
ですが、現在においては・・・?
その仕事内容と一日の労働時間や年収に至るまで、実際に現役商社マンである僕が完全解説致します!
もし転職や就職で商社を目指していたり興味を持っている人がいれば必読です。
最後までどうかお付き合いください。
✔ 商社で働きたいと思っている人
✔ 商社の仕事が気になっている人
✔ 商社で今現在働いているけど続けようか悩んでいる人
and more・・・
✔ 商社勤めの人と結婚 or 付き合おうとしようと思っている人
大前提:商社マンは120%おすすめの職種
ブラック業界は昔の話、今はホワイト企業も沢山ある
結論から先に言ってしまいますが、仕事にしようかどうか悩んでいたら商社マンは「絶対おすすめ!」です。
※副業等で効率良く稼げている人ではなく、あくまで「サラリーマンの働き口」としてですのでそこはあしからず。
商社マンって、ガチガチの営業スタイルで長時間労働で数字にも常に追われて大変・・・というイメージだけど
それは昔の話。今はそんな会社ばかりじゃなくなってきているし、今後も働きやすくなっていくはずだよ!
時代の流れと共に商社マンの働き方は大きく変わり、現在では「自分自身で働き方を選べる」くらいに商社マンの自由度は高くなっています。
それでは一つずつ見ていきましょう♪
残業は想像よりはるかに少ない
働き方改革で真っ先に労働時間短縮の恩恵を受けられたのは商社マンだったりする
早速ですが、商社マンの一日の流れをざっくりとタイムテーブルで見てみましょう。
8:50 出社
9:00 メール確認&返信・調べ物・見積作成
11:00 納品
12:00 お昼
12:30 メール確認&返信・調べ物・見積作成
14:00 納品&商談
15:30 帰社
メール確認&返信・調べ物・見積作成
18:00 退社
このような感じです。
ちょと待ってよ、嘘でしょ?残業してないじゃん?
しないよ。だってする理由がないからね♪
周りからは結構驚かれますが、残業はほとんどしません。
週末の金曜日は気持ち遅くなることがありますが、それでも30分~多くても1時間程度の残業時間です。
月単位で見ても2時間程度の残業です。
4~5年位前までは僕も夜中12時まで働くことがありましたが、徹底的な時間の有効活用と働き方改革の後押しもあり、現在は本当に上記のような時間でしか仕事をしていません。
では残業をしなくて良くなった背景をもう少し細かく説明しましょう。
働き方改革の恩恵
これは非常に大きいです。
例えば製造業を例にとってみると、確かに自動化や省人化で以前よりは効率的かつ人が介在せずにモノづくりが出来るようになってきました。
ですが、それは一部の大手企業が大規模な設備投資をしてのことです。
中小企業で言えばまだまだ「人が現場で稼働する」ことが多いので、残業は減っている傾向にあれど、月40時間・・60時間・・・80時間はまだまだ当たり前にあります。
そして良くも悪くもなのですが、製造業で働く人たちは「残業代ありき」で生活が成り立っていることも多いので、「闇雲に労働時間の短縮をされては困る」というのも本音としてあるのです。
一方で、商社マンの仕事は事項でもお伝えしますが、そもそも以前は「無駄な労働時間が異様に多い仕事」だったのです。
僕の会社もそうですが、労働契約も「みなし残業」や「職務手当」のような感じで、最初から「何時間分の月残業代を込み込みで固定給化しておきまーす」というような条件が多いですね。
ここがポイントですね。
こういう条件を見た時に、多くの日本人は「労働時間としてその分働かなきゃ」と思ってしまいます。
これが思考としての間違い=無駄な労働時間の原因なのです。
商社マンは本来、会社に貢献する=結果を出していれば良いので、それをなにも労働時間へ転換する必要などそもそも無いのです。
せっかく「固定手当」として提示されている条件に対して「残業で還元」することをしなければ良いだけです。
働き方改革がうたわれるようになったこのご時世、それを大義名分にして「さっさと仕事を終わらせて退社=残業しなくても月の収入が減ることがない」のです。
残業してもしなくても固定収入の部分が変わらないことを逆手にとったんだね!
そういうこと。残業を沢山した時の恩恵が少ない反面、残業をほとんどしない時の給料リスクも少ないんだ♪
これが製造業と商社マンの一番大きな違いですね。
★以前の記事で残業についても書いたので良ければあわせてどうぞ↓↓
労働していない時間が多すぎた
製造業との違いはここにもあります。
製造業と商社マンの大きな違いは「一日の中で個人裁量で仕事が出来る割合」です。
例えば機械製造工場でもパン工場でも良いですが、想像してみて下さい。
一度製造ラインに入って稼働し始めると、個人の任意でラインを止めて休憩・・・なんて出来ませんよね?
うっ、うん。そりゃそうだね。
これが商社マンの営業だとどうでしょう?
そうです、もう皆さんがイメージする通りです。
外回りしている間にちょくちょくコンビニ行ってコーヒー飲んだり、何となくだけど一休みが多いイメージ・・・
僕が入社したての頃ついて回っていた先輩社員の中には一日5回も6回もコンビニ行くような強者や、「1時間休憩!」と言って車の中での昼寝を毎日の日課にしている人もいたよ
個人裁量で仕事が出来るからこそ、内容が凝縮されている時間の使い方をする人と、密度が濃くない時間を過ごす人の差がはっきりと分かれるのです。
不要な外回りに時間を費やし、その分帰社後のメール対応や事務処理に追われるくらいならいっそ外出せずに内勤して仕事効率を上げる方がずっと建設的で本質的な仕事が出来るということです。
昔のスタイルの商社マンはいまだにこの「とにかく外に出る」に固執していますが、今やメールなどをレスポンス良くこなす方がお客さんにも喜んでもらえるし、結果売上にも繋がります。
数字に反映されれば会社だって、外に出たもののその時間を本当に営業活動に使えているかどうか不透明な社員より、目に見えてどんどん仕事を処理していく社員の方を重宝してくれるようになります。
先程のタイムテーブルをもう一度、今度は色分けして見てみましょう。
8:50 出社
9:00 メール確認&返信・調べ物・見積作成
11:00 納品
12:00 お昼
12:30 メール確認&返信・調べ物・見積作成
14:00 納品&商談
15:30 帰社
メール確認&返信・調べ物・見積作成
18:00 退社
社内で仕事をしている時間が青文字、外出している時間が赤文字であることがお分かりいただけますか?
しっかりと密度ある仕事をしようと思えば本当に必要な外出時間は一日の中でかなり限られてくるのが必然です。
仕事効率の良い人材がどうのこうのという以前に、そもそも商社マンって「労働していないだろう時間が多すぎた」という単純なお話です。
今はそのあたりの無駄がどんどん是正されているので、夜遅くまで残業しないといけない雰囲気は衰退傾向にあり、反対に、「やることやったら残業なんかせずにさっさと帰りなよー」というありがたい雰囲気の商社が増えてきています。
★外回り営業のことについても以前書いています↓↓
特別なスキルが求められない
情報化社会なので大体はネット検索で解決できる
専門知識も高学歴も不要
商社マンて高学歴で凄く頭が良さそうなイメージがあるし、なんだか難しいことやってそう
全然だよ。僕も高卒だし、一定レベルのネット検索出来るくらいのスキルがあれば誰でも大丈夫♪
ここを事細かに説明すると長くなるので今回は割愛しますが、自社で何か物を作っているメーカーと違って商社は「仕入れて売る」が基本です。
ネットで検索すれば大概のことは調べることが出来るし、どうしても解決できなさそうなことはメーカーさんや仕入先さんに素直に聞けば色々とアドバイスももらえます。
お客さんも商社マンが「製品知識についてのスペシャリストではない」ことは大体分かってくれています。
じゃあ、なんで仕事依頼をしてくれるのかというと、この「少しのことを調べたり、各メーカーに聞いたりすること」自体を面倒に感じるので、そこを代行してくれる+口座仲介してくれる代わりにマージンを払うよ、という仕組みです。
ネットでいう「まとめサイトみたいな存在」です。
ひとつひとつの製品や知識が深堀はされていないけど、まずはここを見ることで大枠やおおよその内容について集約されている的な。
一部の専門商社はまた違いますが、一般的に世の中にある商社の9割くらいは特別なスキルも知識も学歴も何にもいりません。
トラブルなんて基本的に起きない
時にはクレーム対応や納期トラブルなんて予想外のことも起きますが、これは別に商社マンに限ったことなくどんな会社・どんな仕事をしていてもありますよね?
でも、お客さんからのクレームとか要求とかキツそう
こっちが真面目に誠実に対応していれば、お客さんだって優しい人の方が圧倒的に多いから大丈夫だよ♪
どちらかというと、お客さんの要望をきちんと聞いて受け止めて、トラブルが起きないように先回りして処理できる能力が大事ですね。
ここも、経験を積むことで予測力が自然とついていきますから、何も個人差が元々あるスキルでカバーするようなことではないです。
社会人としてというよりも、それなりの自己管理能力があればその延長線に少しの責任感をプラスすれば、取り返しのつかないような大トラブルはまず起きません。
商社マン歴5年の僕はそんな場面に一度も遭遇したことすらないですし、周りを見ても、普段から余程ずさんな管理体制で仕事をしているような人でもない限りは大丈夫と言い切れますね。
年収は高めの傾向にある
幅あれど高い水準が期待できる
やっぱり気になるお給料事情
周りの他の職種に比べたら高い傾向にあると思うよ
固定給与が手厚い
会社毎の規定なので一概に言えないところはありますが、先程の残業の項目でも話したように、固定手当として含まれている給与条件が多いです。
サラリーベースが高いので、残業ありきで成り立つ生活を毎月心配しなくて良いのは特出すべきポイントです。
商社マンに限った話ではないですが、給料を考える時には「総支給額ではなく時間単価で考える癖」をつけておいた方が良いですね。
「総額」で考えてしまうと、会社や国の方針で「残業カット」となった時にダイレクトに収入が落ち込んでしまいます。
最初から「時間単価」で考えれば、「総支給額」ほどに影響が出ることは少ないです。
①月の基本労働時間160時間+40時間分の残業代4万円を含んでの総支給月給30万円
=残業しなければ月給26万円(最低保証額)/時間単価は1,500円(200時間労働)
②月の基本労働時間160時間にみなし残業40時間が固定で含まれる総支給月給30万円
=残業しなくても月給30万円(最低保証額)/時間単価は1,875円(160時間労働)
なんか②の方がお得な感じ!
残業を全くしなかった場合の極端な例だけど、それでも約束されている給料とそうじゃないのとでは安心感が違うよね
実質の時間単価も高いしモチベーションもあがるね!
なんかきたな急に新しいやつ出てきたな・・・でもその通りだね!総支給は同額でも時間単価が違う
昇給も水準が高い
数字や結果を出した時の昇給も高い傾向にあります。
これも僕の実体験ですが、この5年間程は毎年最低3%~5%昇給+各種手当みたいな感じです。
下記は参考比較として経団連さんからお借りした資料です。
経団連
2013年~2019年の調査結果でほぼほぼ毎年2%代ですね。
しかも経団連に加盟しているのは名だたる大企業ばかりなので、そこと比較しても負けていない昇給率だというのは、正直僕自身がこのブログを書いていて一番驚きました。
なので、時々周りで「今年の昇給3,000円だった」とかいう話を聞いてしまったりすると申し訳なく思ったりもしています。
もちろんある程度の結果を出していればこそだと思いますが、同地区で働く同世代の知人と比較した時に、「劣っている」と感じたことは一度もありません。
商社マンでは年収1,000万円もそれなりにいる業界と言われています。
全員が全員そういう水準(1,000万円プレーヤー)までいけるかというとさすがにちょっとハードルは高いと思いますが、20代で500万、30代で600万、40代で700万・・・という年収は地方商社でも現実的な年収だと思って良いでしょう。
結婚相手としての商社マン
サービス精神旺盛&敏感な人が多いので◎
ちょっと番外編的になりますが、恋愛パートナー・結婚相手としての商社マンについても触れてみましょう。
えっ?このテーマ大丈夫??
あくまで参考にね・・・
これは正直、女性目線で見てみないと何とも言えませんが(僕が男なのでね・・・)、基本的にはおすすめ出来ると思います。
先輩や同僚を見ていても気遣いが出来たり面倒見が良かったり、家庭を大切に出来る人が多い印象です。
これは普段から数多くのお客さんとやり取りをしていることもあってか、人として成熟していく人が多いことと、「喜んでもらうことに喜びを感じる仕事」であることが根本だからだと思います。
彼女の誕生日にバラの花束を・・・みたいな人がリアルに多くて笑ってしまうこともありますが、やるべき時にやる、出すべき場所では出す、みたいなメリハリをつけられる営業マンは本当に多いです。
決断力も求められる仕事なので、場面場面でしっかりとパートナーを引っ張っていけるような強さも持っている傾向にあると思います。
まっ、ここはあくまで参考程度にね!でも飲み会に商社マンがいたら仲良くなって損はないよ!
まとめ
商社マンはおすすめ度高い
いかがでしたでしょうか?
今回は、商社マンがおすすめかどうかについて書いてみました。
おさらいしましょう。
✔ 残業時間は周りが思うよりもはるかに少ない
✔ 特別なスキルや学歴がいらない
✔ 高年収を目指せる
✔ パートナーとしても秀逸(多分)
これから商社マンを目指す人にも、今現在商社マンとして活躍していて転職を考えてしまっている人にも、商社マンをパートナーにしようか悩んでいる人にもお伝えします。
商社マンは120%おすすめです!!
悩んでいる人がいたら是非業界(会社)をしっかりとリサーチしたうえで、一歩踏み出してみて下さいね。
全てとは言いませんが、以前の「ブラックなイメージ」から、時代の流れと共に「ホワイトな業界」へと移行している商社。
自分の力量がものを言う仕事だからこそ、今以上に今後「働き方の自由度が高まる」のが商社マンだと思います。
自分も周りも幸せにできるお仕事で、よりハッピーな日々を目指してみてはいかがでしょうか?
後記
最後までお読みいただきありがとうございます。
僕自身が商社で働く人間であることがきっかけで今回の記事は書いてみました。
調べてみると「悪い側面」や「一部の上場企業の年収の高さだけ」がトピックされている情報が多く、その実態にリアルに触れているものはあまりないことに気付きました。
それなりには大変なことも経験してきましたが、僕自身が商社での仕事の中で得られた経験や実体験・実状、幸福度が上がったことを一人でも多くの人に感じてもらえたら幸いです。
ご質問・ご相談ありましたらコメント欄からお問い合わせ下されば個別にお返致します。
その他、ブログ内で取り上げて欲しい内容があればお気軽にご要望下さい。